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東京地方裁判所 昭和54年(特わ)3226号 判決 1980年1月30日

本籍

京都市東山区三条通白川橋東入五丁目東町二四四番地

住居

東京都中野区中野二丁目一一番二号

サン中野マンシヨン六〇一

会社役員

礒谷公良

大正六年二月二一日生

右の者に対する所得税法違反被告事件につき、当裁判所は検察官八代宏出席のうえ審理し、次のとおり判決する。

主文

被告人を懲役一年及び罰金一七〇〇万円に処する。

右罰金を完納できないときは金一〇万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。

この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

理由

(罪となるべき事実)

被告人は、東京都中野区中野二丁目一一番二号サン中野マンシヨン六〇一において、礒谷式力学療法研究所の名称で柔道整復業を営んでいたものであるが、自己の所得税を免れようと企て、診療収入の一部を除外するなどの方法により所得を秘匿したうえ

第一  昭和五一年分の実際総所得金額が四四、七〇〇、九九九円(別紙(一)のイ修正貸借対照表及び同ロ修正損益計算書参照)あつたのにかかわらず、昭和五二年三月三日、東京都中野区中野四丁目九番一五号所在の所轄中野税務署において、同税務署長に対し、同年分の総所得金額が八、四一〇、〇九五円でこれに対する所得税額が一、八〇六、七〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出してそのまま法定納期限を徒過させ、もつて不正の行為により同年分の正規の所得税額二一、四三四、三〇〇円と右申告税額との差額一九、六二七、六〇〇円(税額の算定は別紙(三)税額計算書参照)を免れ

第二  昭和五二年分の実際総所得金額が七八、八八三、九八〇円(別紙(二)のイ修正貸借対照表及び同ロ修正損益計算書参照)あつたのにかかわらず、昭和五三年三月一日、前記中野税務署において、同税務署長に対し、同年分の総所得金額が一二、九八八、〇七三円でこれに対する所得税額が三、六〇四、四〇〇円である旨の虚偽の所得税確定申告書を提出してそのまま法定納期限を徒過させ、もつて不正の行為により同年分の正規の所得税額四四、六七七、六〇〇円と右申告税額との差額四一、〇七三、二〇〇円(税額の算定は別紙(三)税額計算書参照)を免れ

たものである。

(証拠の標目)

判示全般の事実について

一、被告人の当公判廷における供述及び検察官に対する供述調書(二通)

一、大蔵事務官作成の礒谷良任(二通)、礒谷俊子に対する各質問てん末書

一、押収してある昭和五一年分所得税確定申告書及び所得税青色申告決算書並びに昭和五二年分所得税確定申告書及び所得税青色申告決算書(昭和五五年押第二九号の一ないし四)

別紙(一)、(二)の各イの当期増減金額及び過年度金額欄記載の数額並びに別紙(一)、(二)の各ロの当期増減金額欄記載の数額について

<別紙(一)、(二)の各イの<1>につき>

一、大蔵事務官作成の現金調査書(なお、以下に掲記する調査書も作成者は大蔵事務官である。)

<別紙(一)、(二)の各イの<2>、<3>につき>

一、預金増減高及び収入利息調査書

<別紙(一)、(二)の各イの<4>、<5>につき>

一、貸付信託・金銭信託増減及び年末在高調査書

<別紙(一)、(二)の各イの<6>につき>

一、公社債等の増減及び各年末在高調査書

<別紙(一)、(二)の各イの<7>につき>

一、株式の増減及び年末在高調査書

<別紙(一)、(二)の各イの<8>につき>

一、株式信用取引保証金調査書

<別紙(一)、(二)の各イの<9>につき

一、預け金調査書

<別紙(一)のイの<12>、同(二)のイの<11>につき>

一、貸付金調査書

<別紙(一)のイの<13>、同(二)のイの<12>につき>

一、立替金調査書

<別紙(一)のイの<20>、同(二)のイの<19>につき>

一、事業主勘定調査書

<別紙(一)のイの<21>、同(二)のイの<20>につき>

一、未払金調査書

<別紙(一)のイの<23>、同(二)のイの<22>につき>

一、借入金調査書

<別紙(一)のイの<24>、同(二)のイの<23>につき>

一、事業主借勘定調査書

<別紙(一)のイの<25>、同(二)のイの<24>につき>

一、専従者給与調査書

一、中野税務署長作成の証明書

<別紙(二)のイの<26>につき>

一、地代家賃調査書

<別紙(一)、(二)の各イの<28>につき>

一、前掲証明書

<別紙(一)、(二)の各イの<29>、同(一)、(二)の各ロの利子所得の<1>につき>

一、利子所得調査書

<別紙(一)のイの<30>及び同(一)のロの配当所得の<1>につき>

一、配当所得調査書

<別紙(二)のイの<30>及び同(二)のロの雑所得の<1>、<2>につき>

一、雑所得総括調査書

別紙(三)の番号15の昭和五一年分実際額について

一、前掲配当所得調査書

別紙(三)の番号17の昭和五一年、五二年分実際額について

一、前掲事業主勘定調査書

(法令の適用)

一、罰条

各所得税法二三八条(懲役刑及び罰金刑併科)

一、併合罪加重

刑法四五条前段、懲役刑につき同法四七条本文、一〇条(犯情の重い判示第二の罪の刑に法定の加重)、罰金刑につき同法四八条二項

一、換刑処分

同法一八条

一、懲役刑の執行猶予

同法二五条一項

よつて、主文のとおり判決する

(裁判官 須田贒)

別紙(一)のイ

修正貸借対照表

礒谷公良〔事業所得〕

昭和51年12月31日

No.

<省略>

別紙(一)のロ

修正損益計算書

礒谷公良

自 昭和51年1月1日

至 昭和51年12月31日

No.

<省略>

別紙(二)のイ

修正貸借対照表

礒谷公良〔事業所得〕

昭和52年12月31日

No.

<省略>

別紙(二)のロ

修正損益計算書

礒谷公良

自 昭和52年1月1日

至 昭和52年12月31日

<省略>

別紙(三)

税額計算書

礒谷公良

<省略>

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